つまり、これからはヘドバンを全号購入しようか、ということ

 いわずとしれた名本ヘドバン。発売されれば欠かさずチェックしていたが、特に面白そうな号だけ購入、あとは基本的には立読みで済ます、というスタイルを取っていた。時々購入した号について、もちろん気になる記事は読むんだけど、買って手元に置いておくとそれほど好きではないバンドの特集とか、全く知らない人の記事もなんとなく読む。暇つぶしに。

 そこで「お！このバンド凄いかも！」なんて新たな出会いは...そうそう無い。そうそう無いくらいには、自分も歳を取り、情熱も落ち着き、自分の好みや拘りは硬化し、目新しい物を素直に吸収出来ない体になってしまっている。

 そうは言っても、まぁまぁ面白いんだ。知識としては色々なバンドを知るし、色々な見方にも触れるし。好きなものだけを取り入れて、そうでない物は知らんぷり、という生活をするよりは、多様な刺激をインプット出来るはずだろうと思っている。

 好きな物だけを好み、どこまでも深くしていくというのを悪く考えてはいないし、むしろそうした物は大好きだ。けれど、自然とどこまでも深化していくことなんて出来ない、というくらいには自分は凡庸な存在らしい。

 幸いにも、血気盛んな学生よりは懐事情も暖かい大人になれたわけだし、自分の好きな業界にお布施をしたってバチはあたるまいよ。