闘う魂貫く心

あ、ただ単にメタルが好きなだけです

新青年

 ここ最近、色々とありまして。ようやく新青年発売の喜びを記することが出来るくらいの精神状態になりました。

 

 新青年、良いね。何が良いって、すごくモヤモヤする。暗い、陰鬱、辛い。これぞ人間椅子ですわ。もちろん、そうであって重く、激しく、カッコ良く。時には明るく、でも最後はやっぱり重く。人生ってそういうものだよね、なんて言いたくなるような、そんなアルバムに仕上がっております。

 

 具体的な曲のことを書こうとすると、非常に難しい。人間椅子新譜あるあるのごとく、どの曲もファーストタッチは「まぁそこそこ」で、聴くほどに味が出て来て、一旦は「捨て曲なしだなぁ」と思う。そんでLIVEで聴くと、全て一新される衝撃を受けて、自分也の推し曲が出て来る。

 今回共通して思うのは、ゴリゴリのリフが少ない気がすること。悪い意味ではなく、今までは「さぁこれがこの曲のリフだ」と言わんばかりに骨太のリフをバリバリのユニゾンで、という感じが多かったけども、今回は技巧的な?という表現が合うかわからないけども、そんな音が多い気がする。いつものリフが「厚切りステーキ」であるならば、今回のリフは「ローストビーフ」のよう。美味しさもまた方向性が違う、ということか。単純に、ド素人の自分が耳コピするのに掛かる手間が大きめ、ということかもしれないが。

 

 今日の時点でのイチオシは地獄のごちそうだろうか。自分が元々このタイプの曲が好きだったのもあるが、今回はシークレットトラック、しかもあのアルバムのラストの無情のスキャットの後に始まるのが実に良い。

 何とも言えない染み入る人生の仄暗さを味合わせておきながら、最後は何もかも吹き飛ばすようないつものあの感じ。「地獄の虫がやって来て、針を刺して中身吸い取る」うん、ほんと頭の中どうなってんだ(誉)。何回も連呼される「刺して啜る」。啜るだよ、啜る。

 

 恐らく、LIVEに行く頃には私はズダボロの状態になっている。社会に殴られ、ストレスに押しつぶされ、血反吐を吐く思いで仕事をし、週末にLIVEに至る。LIVEの爆音に包まれている間は、本当に何も小賢しいことを考えない「幸せ」に包まれる。ありがたや、ありがたや。